経過勘定は「ズレの調整」

家賃や保険料は、支払った時期と費用として計上すべき期間がズレます。 決算で当期に属する分だけを費用・収益にするのが経過勘定の役割です。

4パターンの判定表

状況 勘定科目 分類 決算整理仕訳
費用を払いすぎた(翌期分を先払い) 前払費用 資産 (借)前払費用 /(貸)費用
収益をもらいすぎた(翌期分を先受け) 前受収益 負債 (借)収益 /(貸)前受収益
費用が発生済みだが未払い 未払費用 負債 (借)費用 /(貸)未払費用
収益が発生済みだが未収 未収収益 資産 (借)未収収益 /(貸)収益

判定のコツは2段階です。

  1. 費用の話か、収益の話か(支払家賃なら費用、受取家賃なら収益)
  2. 先に動いたのはお金か、サービスか(お金が先=前払/前受、サービスが先=未払/未収)

月割り計算はタイムラインを描く

: 8月1日に向こう1年分の保険料 ¥24,000 を支払い、決算日は3月31日

8月 ───────── 3月 | 4月 ──── 7月
   当期分 8か月    |  翌期分 4か月 → 前払

前払保険料 = 24,000 × 4/12 = ¥8,000 →(借)前払保険料 8,000 /(貸)保険料 8,000

「支払日から決算日まで」と「決算日の翌日から契約終了まで」を必ず図で数えます。 頭の中だけで数えると16,000(8か月分)と取り違えるのが定番のミスです。

再振替仕訳(翌期首)

経過勘定は翌期首に逆仕訳で元の費用・収益勘定に戻します。

→ 期首: (借)保険料 8,000 /(貸)前払保険料 8,000

これにより、翌期に支払う保険料とあわせて翌期の費用が正しく計算されます。

学習のポイント

経過勘定は第3問の決算整理でほぼ毎回登場し、月割りの正確さが合否を分けます。 「2段階判定→タイムライン→月割り」の手順を、決算分野のドリルで体に入れましょう。