2つの財務諸表の役割

  • 貸借対照表(B/S): 決算日時点の財政状態(資産・負債・純資産のストック)
  • 損益計算書(P/L): 1年間の経営成績(収益・費用と当期純利益のフロー)

日々の仕訳→総勘定元帳→試算表→決算整理を経て、最終的にこの2つの表にまとめるのが 簿記一巡の流れです。

構造と5要素の対応

貸借対照表          損益計算書
┌─────┬─────┐   ┌─────┬─────┐
│ 資産 │ 負債 │   │ 費用 │ 収益 │
│      ├─────┤   ├─────┤      │
│      │純資産│   │純利益│      │
└─────┴─────┘   └─────┴─────┘

当期純利益は2つの表の橋渡し役です。P/Lで計算された純利益は、B/Sでは 繰越利益剰余金に含まれて純資産を増やします。この対応があるため、 両方の表の貸借は同じ純利益の金額で一致します。

表示上の書き換えルール(頻出)

帳簿上の勘定科目名と、財務諸表に表示する科目名が異なるものがあります。

勘定科目 財務諸表上の表示
繰越商品 商品
仕入(売上原価算定後) 売上原価
売上 売上高
前払保険料など 前払費用
貸倒引当金 売掛金等から控除する形式で表示
減価償却累計額 建物・備品から控除する形式で表示

「B/Sに『繰越商品』と書く」は誤り——この書き換えは第3問で毎回のように問われます。

学習のポイント

財務諸表の作成問題は、精算表と同じく「決算整理仕訳+転記のルール」の組み合わせです。 5要素とホームポジションが頭に入っていれば、どの科目がどちらの表のどちら側に 載るかは自動的に決まります。決算分野のドリルで整理仕訳を固めてから、 予想問題集で作成形式に慣れましょう。